ルノー18の後継車としてルノー21(ヴァンティアン)は1986年3月にデビューした。
ルノー21ターボは翌年の1987年に追加されたスポーティバージョンである。
外観はルノーのラインナップでは唯一の独立したトランクを持つ3ボックス6ライトの4ドア
セダンで80年代後半にデビューした車にしてはスクエアなボディスタイルになっている。
ターボはノーマルタイプに比べ多くのエアロパーツが追加され只者ならぬ迫力を出し
四角いボディの見かけよりも良好なCD値は0.31となっている。
室内は居住性を重視してパッケージングされミドルクラスではかなり広い部類に入る。
トランクオープンがバンパーレベルだったり後席がトランクスルーになったり
トランクそのものも広大だったり現代の車のように使い勝手もよく考えられている。
性能の方はBMW M3、メルセデス190E2.3−16に匹敵する実力を持ち
フランスでは同時期にデビューしたシトロエンBX GTI16バルブ、プジョー405Mi16の
PSAの2台のNA16バルブバージョンを速さで大幅に凌いでいた。
ターボはメリハリのあるルノー流で3000rpmを超えるともう一つのエンジンが
掛かったかのようにシートに体を押しつけ、あくまでもターボカーであることを主張する。
2600mmのホイールベースで直進安定性もよく高速になるほど安定感は増す。
しかしステアリングは路面が悪いと轍を拾い片手ではとても運転は出来ない。
ハンドリングはハイパワーFFの常で強いトルクステアと格闘しなければならないが
(これは90年から若干改善されている)それを捻じ伏せる腕力さえ持ちすれば
アンダーステアは軽い部類に入る。硬い足回りでロールを最小限に押さえられてはいるが
タイトコーナーでフルパワーをかけるとフロントが暴れ出すような危険な面を見せる。
90年にはプラネタリーギア式センターデフとビスカスLSDを用いたフルタイム4WD
のQuadra(クワドラ)がデビューしトランクションは大幅に改善を見せた。
日本では当時インポーターのルノーインプジャパン(JAX)の手により1988年より導入
されたが実際に販売体制が整ったのは1989年のことであった。
1992年のはルノー21の後継モデルとしてラグーナがデビューし21の生産は終了し
日本でも1993年にJAXがルノーから撤退したことによって輸入は終了した。
◇SPEC(FF)◇
全長×全幅×全高 : 4500×1730×1380
ホイールベース : 2600mm
トレッド (F/R): 1450/1405
エンジン形式 :オールアルミ水冷直列4気筒SOHC縦置き
+直列ツインインタークーラー付
ターボチャージャー(ギャレトエアリサーチT3)
ボア×ストローク : 88×82mm
総排気量 : 1995cc
圧縮比 : 8.0
燃料供給 : 電子制御燃料噴射
最高出力 : 175HP/5200rpm
最大トルク : 27.5kg-m/3000rpm
トランスミッション形式 : 5段マニュアル
ギヤレシオ :
1、 3.363/2、 2.058/3、 1.380
4 、1.037/5、 0.820 ファイナル 3.444
ステアリング : ラックアンドピニオン(パワー)
サスペンション : F マクファーソンストラット/R トーションバー+トレーリングアーム 4輪独立
ブレーキ : F ベンチレーテッドディスク(ABS)/Rソリッドディスク(ABS)
タイヤサイズ :195/55VR(ZR)15
ホイールサイズ : 6.5J×15 PCD108 5H オフセット42